新潟民医連

5月18日(日)「上野千鶴子さんと介護保険を考える講演会」 400人を超える参加者で盛況

 著名な社会学者で日本における女性学・ジェンダー研究・介護研究のパイオニアである上野千鶴子先生(東京大学名誉教授)をお招きして、「介護保険を考える講演会」を開催しました。主催は新潟民医連と新潟県社会保障推進協議会で、会場は新潟ユニゾンプラザです。

 お招きするきっかけは、昨年9月に開催された〝ケア社会をよくする会〟主催の「8時間ぶっ通し!マラソンシンポジウム」でした。このシンポジウムは、上野先生も開催に尽力されていました。その準備の中で、新潟民医連が行った「訪問介護報酬引き下げに関する事業所アンケート」のことを知った上野先生から、県民医連と社保協にシンポジウムへの参加の要請がありました。私たちの「事業所アンケート」は全国初の試みで、多くの事業所の生の声が寄せられました。シンポジウムでは、そのアンケートと新潟での取り組みについて報告させていただきました。これがきっかけで、今回の上野先生の講演が実現しました。

 当日は、ユニゾンプラザに400人を超える参加者が集まりました。最初に、介護の当事者である「認知症の人と家族の会新潟県支部」の金子裕美子さん、「ヘルパーステーションほっと新津」の小池真理子さんから介護の実情を報告していただきました。その後、村上市の高橋邦芳市長から村上市の取り組みについてご説明いただきました。村上市は全国に先駆けて市内の事業所に独自の支援策を行い、注目を集めています。市長自らのお話をうかがうことができ、貴重な機会となりました。

 上野先生からは「無知は罪!権利と制度は黙って向こうから歩いてこない。要求しないと得られない。しばしば要求したものとは違うものが差し出される。手に入れたと思ったものでさえ、知らないうちに足元から掘り崩されていく。監視し、参加し、闘い続けなければ、今あるものを守ることすらできない」との力強いメッセージをいただきました。

 これから介護保険を守っていくために何をしていけばいいのかを理解できる、感動的な集まりになりました。

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